「全力力」の話。

昨日「何日君再来」がNHK教育テレビでやっていたことに、帰宅後に気づきました。
自分が劇場で見たのはよっちゃん出演の回だったんですけど、テレビで放送されたのは梨華ちゃん出演の回ということで、見たかったから凄く残念。
巡回してみると梨華ちゃんの演技を「全力力」という表現で書いている方が結構いるんですけど、パンフレットを引っ張り出して読み返していたとき、木村信司*1がこういう言葉を贈っていたのが目に留まりました。

石川くん。お元気ですか。
舞台では、舞台人は舞台に現れたものがすべてです。そう思って君の演技を見るとき、そこに漂う「切なさ」にいつも心魅かれていました。自分の持っているものすべてを、瞬間ごとに捧げ尽くす姿に、何かしら殺気立ったものを感じていたのです。切ない。だからこそ愛おしくなる。その一瞬一瞬を、目に焼きつけたくなるのです。

ああ、こういうことなのか。
見たかった。
その切なさを見たかった。

*1:宝塚の脚本・演出家で「リボンの騎士」の演出