メジャーデビュー10周年の話。

この28日はちょうど娘。のメジャーデビュー10周年ということで、横アリでは裕ちゃんのMCになっちが涙ぐんで、というシーンがあったそうですが、10年というとずいぶん遠くに来てしまったような気がしています。1998年といえば僕が今の会社に入った年であり、最初の仕事場が開店した年でもあるんです。だから実を言うと僕もデビュー10周年かというとそうじゃなくて。去年10年隊が活動していた頃「10年記念隊でも作ります?」と冗談で言われたこともありますが。実はその前に渋谷の旭屋書店でアルバイトをやっていたので、書店員デビューはもっと早かったりするんですね。でもキャリア10年でわかったこともあるし、わかってないこともあります。もちろん店の環境とか教育制度とか本人の努力とかで変わってくるんでしょうけど、僕は地味な仕事ばかりしてきました。雑誌に紹介されるようなこともなかったですし、売り上げを劇的にアップさせるような結果が出せたわけでもないんですけど、経験だけは無駄になってはいない、と信じています。

 なんとかなっちゃう書店業界と違って、芸能界という場所は浮き沈みの激しい場所。裕ちゃんが「Mの黙示録」で共演したアーティストでも、番組が終わってからの3年半の間に、コブクロのように大ヒットを出すこともあれば、KOKIAみたいに地道な活動を続けていた歌手もいる反面、知らないうちにいなくなっていた歌手もいた。だからこそ、娘。が10年という長い時間を、ずっと光の当たる場所で生き抜いてきたということは、改めて考えればものすごいことなのかもしれない。
 モーニング娘。という物語を何かの形で綴ってきた25人のメンバーが、誰ひとり欠けてもこの織物のような物語は成り立たない。娘。を軸としたハロプロという物語も存在しない。メンバー各自の行く道が違うものであっても、そのときあの子は娘。だった、ということはいつまでも光り続けるものであってほしい。

モーニング娘。はいつまでもハロプロの旗頭であってほしいんです。
10年を生き抜いたこと、そこに流れる想いがある限り、娘。は光り続けると僕は信じています。