HMV渋谷閉店の話。

昨日は渋谷のHMVが閉店してテレビのニュースでは話題になっていましたけど、CDの店が小さくなっているのは事実だと思います。実際、実家に帰る途中のターミナルの駅ビルに入っていた店が閉店してましたし、新宿のHMVもものすごい小さい店になってました。池袋では韓国のポップスとAKBの猛プッシュが続いていますし、今の家から一番近いところではアニソンの棚が異様な雰囲気をかもし出しています*1
縮小傾向にあるのは事実でしょう。以前の勤務先ではCDの売り場があって、担当者もついていたのですが、上の方針で完全な投げ売り状態で在庫処分を行い、結果として棚はスカスカの無残な状態になっていましたし。
 本を売る現場がそうだったんですけど、情報量が増えたからだと思うのですが、人の好みが細分化、ピンポイント化しているのを感じます。そして、ひとつのものがドカンと売れるような時代は本当に終わったんだなっていうことを感じます。自分の趣味の範囲内で言うとAKBが売れているのは事実ですけど、「LOVEマシーン」がブレイクして娘。が天下を取ったかのような感じを受けた99年から2000年ごろのような感じはしません。先日池袋に行ったのですが、サンシャイン60通りのスピーカーから♪アイウォンチューと「ヘビーローテーション」が文字通りヘビーローテーションで流れてて、なおかつ怒涛のテレビ露出をこなしても、世間は全くの無関心に動いているような感じすらします。同様にいくらアニソンが売れているといっても、世間的にはどうなんだろうという感じも受けます。スフィアのCDを買いに行って店員にSOPHIAと間違えられたという怒りのツイートを読んだのですが、アニソンにおいてはメジャーな存在といえるかもしれないスフィアでも、対世間においてはこういう状態だったりします。水樹奈々さんや放課後ティータイムですらどれだけ知られているんだろうという気もします。
 というように、人の好みが細分化し、ひとつのものがドカンと売れる感じがしなくなった感があるのですが、店の方ではそういうものが出ないと売上げが確保できなくなる。CDは本以上に旧作が売りにくいジャンルじゃないかと思います。いくら旧作を売ろうと思っても、メーカーがベスト盤やコンピレーション盤を出してしまったら旧作は手にとってもらえないでしょうし、在庫のリスクも抱え込んでしまいます。
 「さくらやが閉店しても家電不況とはいわなかったでしょ、HMV渋谷が閉店したからって騒ぎすぎだ」というツイートも見ました。「流通のチャネルが増えただけじゃないか」と。通販や配信を含めた仕組みが時代に合わなくなったということなのでしょうか。でも、小さい店が生き残れるかというと、そういう感じはしないのですが・・・・・・

ではまた。
参考にさせていただきました↓
http://d.hatena.ne.jp/nakakzs/20100823/1282504989

*1:聖地巡礼マップとか貼ってありました