「グループアイドル進化論」の話。

 書籍それ自体は、あかりんの棚を見に行った時に買ってはいたのですが、なかなか感想というか考えをまとめることができなくて、時間がかかってしまいました。
 で、ハロプロにはかなり厳しい書き方がされています。
 それがあながち間違ってないところも確かなので複雑なのですが・・・・・・。

 それはともかく、音楽の購入方法が「アナログ盤→CD→デジタル配信」と変わっていったのに伴って、ファンはコピーのきかない「体験」を求めてライブ会場に足を運ぶようになった。そして、アイドルのブレイクの仕方もテレビ発の一方向のメディア展開だけでは長続きしなくなり、ライブとか握手会などの現場の接点を重視し、双方向のコミュニケーションを取り入れていかなければならなくなった。AKBはそこを上手に取り入れ、大量露出で認知を高め、中高生への人気を開拓し、ブレイクにつなげた。
 ブレイクの要因を分析すれば、そういう感じなんでしょう。その論旨はすごく納得できるものでした。

 この本の中ではAKBだけじゃなくて、Perfumeももクロを結構取り上げてくれているんですけど、 共通しているのは「現場重視」と「物語の共有」でしょうね。ただ、AKBの場合はこれを勝てば官軍とばかりに大規模にやったから、大ブレイクの陰で、最近報道されたツーショット撮影券詐欺とかの問題も起こりうるのだろうと思います。だから、AKBのような形を「進化」と呼ぶのは何か違う感じもしますね。正当な進化ではない感じがして。
 だから、商業的な成功とファンとの距離のとり方、そのバランスが上手に取れるところが誰にとっても幸せな現場になっていくんでしょうね。そういうところがAKBにもハロプロにもない、独自のポジションを築き上げていくように思います。

 ではまた。