ノーバント・ノーボールが呼び起こしたもの、の話

 やっと「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」を読み終わったのですが、作者がドラッカーをもとにした小説として書かれたものであるというくらいですから、野球の描写につっこみどころがあるのは仕方ないと思います(特にアニメは)。
 作中で出てくる「ノーバント・ノーボール作戦」はどこかで聞いたような、と思ったのです。おそらく作者は「マネー・ボール理論」*1を基にして考えたのだと思うのですが、それと一緒に浮かんだのが「Number」(676号)で読んだ「弱者の兵法」という開成高校野球部のノンフィクションでした。薄い記憶しかないので中身が定かではないのですが、記憶の限りで書けば、開成高校もノーボールはともかくノーバントはやっているんだそうです。それは「自分たちは、一般的なセオリーとされる『確実に取った1点を守り抜く戦術』だと、その裏に2点以上取られて勝てないので、最初から大量得点を狙って、乱打戦に持ち込んで勝つ」と。だから打撃練習に時間を割くし*2、バントはしないと。その戦術で対戦校をめった打ちにして都大会ベスト16まで駆け上がったことのあるのだとか。「もしドラ」の程高は守備もしっかり練習していますから、そこは考え方が違うようにも思うのです。
 これが書かれたのが2007年ですから、もう一回読んでみようと思っても、出版元には在庫がないとのこと。そうなると図書館が頼りとなるのですが、5年も前の雑誌を保管しているところってなかなかありません。昔は都立日比谷図書館が雑誌の在庫が充実しているのでよく使っていたのですが、建物の老朽化で閉鎖されてしまいました。さいたま市とか県の図書館でも在庫してないようです。確実に読めるとすれば国会図書館大宅文庫でしょうけども、今は行こうという気持ちは起きていないです。そこまでしなくてもと思ってしまうので。
 でも、本当に今起きている出来事と、過去のなにかが記憶の糸で結びつくというのは、時々起きることなので、見たり聞いたり読んだりしたことを上手に整理できれば、もっと役立つんじゃないかなと思って、ちょっと前からノートに日記をつけるのを再開しているところです。紙の日記だけじゃなくて、ここも日記のようなものですけど、結構いい記録にはなっているのかもしれない、そう思うので。

 ではまた。

*1:最近ではセイバーメトリクスという、もっと化学的な分析法があるみたいです

*2:というか全体練習が週1日しかできないのだそうです