ハロプロ楽曲大賞2011・アイドル楽曲部門の話。

第10回ハロプロ楽曲大賞2011
 今年はAKBを中心にアイドルが活発な活動をした年だった、というのは否定しませんし、できないとも言えるでしょう。だから去年よりも追いきれないところがありましたし、選ぶのは去年以上に迷いました。いくつかは最初の候補から入れ替えたりもしました。その中で今の時点で選んだ5曲が、下記の5曲です。

  1. 3.0pts「Chai Maxx」(ももいろクローバー) 
  2. 2.5pts「Liar」(東京女子流) 
  3. 2.0pts「ViVi夏」(ぱすぽ☆) 
  4. 1.5pts「サンタさん」(ももいろクローバーZ) 
  5. 1.0pts「cross over」(9nine) 

 ももクロの「Chai Maxx」の1位は早い段階で決めました。ファンとかリスナーに対する「巻き込み力」が非常に強いのがももクロの強みだと思うのですが、この曲はそのイメージが強く出ている象徴的な曲だと思って1位にしました。もちろん「プロレスLOVEのポーズ」とかのギミックも盛り込んだ曲なのはMVを見れば一目瞭然ですが、それ以外にも熱風のようなエネルギーが全体に展開する曲調は、聞く人に拳を振り上げさせる「巻き込み力」がギミックをも飲み込んでいくように思います。
 Zになってからのももクロはこの力が薄れて、結果「Z伝説」や「労働讃歌」のようなネタに走る傾向が出てきてしまって、巻き込みというより押し付けになっているように感じます。ただ、方々のクリスマスソングや「ココ★ナツ」のフレーズを組み合わせた、ネタの極致ともいえる「サンタさん」は別でした。みんなでワイワイ騒ぎまくるという、まさに日本におけるクリスマスそのものなわけで、その開き直り。そして、ヒャダインが作ったその組み合わせが愛とか恋とかのロマンチックなクリスマスソングでなかったところが自分の中で納得できたからです。
 東京女子流の曲は「Liar」と「Limited addiction」の2曲を入れようとも一時は思ったのですが、そうすると他の曲が入れられなくなるということで非常に迷いました。2曲とも本当にクールですし、スタイリッシュな曲を完成度高く歌い上げる彼女たちが、ももクロとやった22日の合同イベントは、まさに名勝負と言うべきライブだったと思います。最終的には配信映像やMVを見て「Liar」のほうが印象に残ったのでこの1曲にしましたが、他にも選びたい曲やグループがあったので、そっちを優先した結果です。
 「ViVi夏」ですが、曲はきれいにまとめた感じもしますが、そのきれいさが良く聞こえました。未完成な感じも受けますが、それがイメージ上の舞台である空の大きさを自分たちの手元に引き寄せている感じもします。この曲を聞くとフライトに参加したくなる気持ちが一瞬もりあがります。だからこの曲は残しました。
 9nineの「cross over」は、「STAR DRIVER」の影響があったことはもちろんですが、純粋に曲がいいと思ったことと、腕をグルグル振りまわす「プロペラダンス」の印象がすごく強かったからです。同じスタドラで使われた「SHINING☆STAR」も候補の一曲でしたが、プロペラダンスの印象には及ばない感じがしたので最終的にはこの曲を選びました。
 その他の候補曲としては文中の曲のほかに、SKEの「バンザイVenus」と「オキドキ」、SUPER☆GiRLSの「女子力←パラダイス」、佐々木彩夏ももクロ)の「だってあーりんなんだもーん」がありましたが、これらの曲もいい曲だったり楽しかったりしたのですが、選ばせるちょっとした何かが残った曲よりも少なかったのかもしれません。