雲の向こうに。

 去年の今頃は、外出してて、地震が起きて電車が止まり帰れなくなって、開放された大学の教室で、たまたま買ってた雑誌をパラパラとめくりながら、不安な夜を過ごしていたはずです。ほとんど眠れませんでした。余震が来たり、緊急地震速報の警報音が鳴ったり。そんな夜だったのを憶えています。
 それから一年の時が流れましたが、何かしらの不安感というものは常に付きまとっていたように思います。それは原発事故による放射能の問題だったり、なかなか進まない被災地支援の問題だったり、政治や経済の問題だったり、自分のメンタルのことだったり、仕事のことだったり。
 それは何に起因するかといえば、「先が見えない」ということだと思います。
 はっきりとした道筋が見えているのなら、これほど不安になることもないのかもしれません。でも、あらゆることの先が見えない。我が家の未来はどうなってしまうのだろう。自分の進む方向は本当にこの方向でいいのか、そんなことばかり考えてしまいます。もやがかかっているみたいな中を進んでいるような、そんな感じです。
 ありとあらゆる人が不安感を抱えています。自分は家がなくなったわけじゃない。飯が食えないわけじゃない。だから、こういうことを自分が言うのはおかしいのかもしれません。でも、今の自分にとってはその雲のような不安すら大きすぎる時があります。
 音楽というものすらなかなか聞けない時もありました。結局聞かないまま、でなければ1度聞いてそれきりのCDがいくつも棚の中に並んでいます。いくら、ももクロやドリ娘。やそういったアイドルたちの活動に一時の興奮を覚えてみても、少し時がたつと変にイライラしたり、異様に不安を感じてみたり。今でもそんな時があります。昔はあれやこれやで遠征もしたりしましたが、正直、今はもっとゆっくりした気持ちで追いかけたい気持ちになっています。
 だから、ちょっとここの更新もペースを落とそうと思います。
 その気になったら書きたいと思います。そういってもまた何かのニュースに興奮して書いちゃうかもしれませんけど、そのときは自分のテンションがあがっているか何かだと思って下さい。
 少しづつがんばろうと思います。
 震災から一夜明けた3月12日の朝から今に至るまで、太陽の昇らなかった時がなかったように、不安という雲の向こうから希望の太陽が見えますように。
 ではまた。