卒業、そして「雲」のみを見つめて。の話

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 この感情をなんと呼べばいいんだろうという気持ちが、今僕の中にあります。
 やることは全部やったって感じなのかな。光井ちゃんはともかく、ガキさんはそうでしょうね。
 なんといえばいいのか、ふたりを含め歴代の娘。メンバーが応援に駆けつけた集合写真を見ると、もう、大河の如く流れる長い長い物語が彼女たちの中にあるような気もしてきます。
 こればかりは、他のグループがどれだけたくさんの夢を見ても、自らを傷つけても持つことのできない物語。ましてや、ここ6年ばかり娘。の現場からはなれていた自分にとっては、想像すら難しい問題なのだと思います。
 ツイートによれば、ライブビューイングの観客が、男より女の方が多いところもあったのだとか。テレビ露出が増えたわけでもなく、ソーシャルメディアを駆使しているわけでもないハロプロ勢の中で、こういう変化がおきている。誰かの卒業が現場デビューのトリガーになることは前々からよくあることだと思います。でも、ライブビューイングであっても、会場の男女比がこうまで変化することがあるとは思ってもみませんでした。アイドルの裾野が広がったのなら、別に娘。である必要はないわけで。それこそ流行に乗るのなら娘。よりも48系だろうし、K-POPや他のグループ、選択肢はいくらでもある。それでも彼女たちはいくらかのお金を払って、娘。を応援しに劇場に足を運んだ。もしかして彼女たちはずっと娘。を推していて、でも、今まで現場に行かなかっただけなのでしょうか。
 時代は変わったのだ。
 そういうことをまじまじと感じます。


 でも、その中で変わらないもの、それもそこにはあって。

登っていく坂の上の青い天に 
もし一朶の白い雲が輝いているとすれば 
それのみを見つめて坂を登ってゆくであろう。

 ドラマ「坂の上の雲」の最初のナレーションにこういうことばがあります。ガキさんの娘。人生がそうであったように、加入時から下降線をたどり始め、そしてまた浮かび上がる娘。の姿。そんな長い長い時流の変化の中で、彼女は「娘。が好き」という思いがつまった「雲」だけを見つめていたのかもしれません。
 そして今、ちょっと痛々しいところもある、純粋な「ハロプロ愛」を語るメンバーが彼女の後ろに続いています。彼女たちもまた、同じような雲だけを見つめて坂を登っていくのでしょう。
 彼女の卒業に寄せたあるファンの文の中に「これで何かが終わり、何かが始まるわけではない」という言葉がありましたが、彼女は坂を登るのを止めたわけではないし、娘。の物語も終わったわけではありません。翌日、彼女は余韻にひたる間もなく次の仕事に入ったそうです。そういうことを考えていたせいか、この文章を書くときに、娘。の曲ではなく、ドラマのテーマ曲「stand alone」がずっと頭の中で流れていました。10年9ヶ月の娘。人生を思うと、彼女や5期メンのファンの方には変に思われるかもしれませんが、この曲が重なって聞こえたのです。

 最後にこれを言わなければなりません。
卒業、おめでとうございます。

ではまた。