安倍なつみコンサートツアー「25〜ヴァンサンク」@中野の話。

なちコンには中間というところがない。大あたりか大はずれか。
そんな印象があって、なかなか足が進まない。それが僕の思い込みでした。なち推しは思い入れが強すぎるのが多いのか、現場で暴走して場違いなところで絶叫、そしてまわりのひんしゅくをかう、そんなことを2度ほど体験してしまうと・・・・・・。そうでなければ「なっち色の世界」という感覚が展開されて大あたりなんですけど。

では昨日は、というと……



大当たりでした!



昨日のセットリストはこんな感じでした。

1.25〜ヴァンサンク〜
2.甘すぎた果実
3.東京みちくさ
4.スイートホリック
5.だって 生きてかなくちゃ
6.たからもの
7.片想い
8.好きだった人
9.トウモロコシと空と風
10.晴れ 雨 のち スキ
11.ちょっとずつね。
12.月色の光
13.あなた色
14.やんなっちゃう
15.くちびるで止めて
16.F.O.
17.恋した女の子どすえ
18.愛しき人

en1.僕らが生きるMY ASIA
en2.Too far away おんなの心
en3.大人へのエレベーター

07は浜田省吾、08はかぐや姫の曲です。

さて、今回の座席は3列の3番という席でした。左端です。心配だったのが舞台上に置かれる大きなスピーカーがどのあたりに置かれるのかということでした。位置関係によっては、前に来ないとなっちが見えないという最悪の事態も想像できただけに、そこが心配だったんですけど、いざ始まってみて中央の高くなったところに登場したなっちの表情が見えて、ほっとしました。実際には舞台上で演奏するミュージシャンのうち、バイオリンとキーボードはほとんど見えませんでした。
座席のほうも2階席の後ろ半分は空席でした。会場前もそうでしたけど、始まる前からゆるい空気が流れているように思え、前とは違うなとは思っていました。

1曲目「25〜ヴァンサンク」はステージ上段から。何とか顔が見えました。そして中央の階段を下りてきたとき、あっ、と思ったのは「なっちってこんなに小さかったっけ?」ということでした。なっちの背はあまり高くないというのは知ってはいましたけど、実際にステージのなっちを見るとやっぱり小さいんですよ。でも、イメージとしてはそう見えない。そういうことを思いつつ何曲も見ていたら、気づいたことがありました。
 なっちは常に背筋が伸びているんです。激しく踊ったりはしませんけど、階段を上るとき降りるとき、右に左に動くとき、彼女の背筋はいつでも伸びています。もしかしたら、彼女は体幹がしっかりしている(もしくは鍛えた)のかもしれません。この姿勢のよさというのは特筆ものです。今回はスクリーンも銀テープも特効もない、彼女とバンドの方々だけのステージですけど、それでもステージ映えするのは彼女の姿勢のよさ(肉体的な面も精神的な面も)も反映されているのだと思います。今回前方、それも端のほうから彼女を見ることができて、そこに気づいたのが何よりの収穫でした。

 座席が左端ですから、時々左側にも来てくれます。僕は上体を揺らすようにリズムを取りながらながら見てましたけど、うんうんとうなずく様に見てくれたのがうれしかった。と言ってもあの辺りにいた人はみんなそう思ってるでしょう。でも右側のほうはしゃがんで手を振ったりとサービスがいい。右側に何があったのだろう。
 今回は周りが場違いに叫んだりとかしなかった。それがいい。そのままのなっちでいいんだと。みんながそういう風に楽しんでいたように思います。途中で音が歪んだりとかあったけど、僕も素直に楽しめたし、そういう場所だったと思いました。
あややごっちんが傾向を変えてきていますけど、なっちは今のままでいいと思いました。
そのまま歩けばいいんです。
ゆっくりと。笑みをたたえて。背筋を伸ばして。

帰るとき、チケット売り場に日曜日のチケットを買おうとする人の列ができていたのが印象的でした。