「SMAPだって仕事」の話。

 プロ野球の加藤コミッショナー曰く、

 「国難の中で野球がどういう責任を果たすべきか。狭い利益ではなく、選手会を含めた野球世界全体として考えるべき」
「私は野球に誇りを持っている。今の時期に野球をやることは不謹慎だとは思わない。SMAPだって何だって、仕事をするんだと言っていた。野球が仕事なんだ」
http://www.nikkansports.com/baseball/news/p-bb-tp0-20110323-751855.html

 だそうです。
 誰も今「野球をするな」とは言っていないんですよね。実際のところ。
 電力不足の状況に配慮してくれ、ナイトゲームはやめてくれといっているに過ぎないんですけどね。
 パ・リーグが4月12日の開幕と4月中にナイトゲームはしないとすばやく決めたことに反発したのか、セ・リーグが開幕を25日→29日と迷走して、選手会は4月12日に同時に開幕を希望してってなって、ごちゃごちゃになってしまったわけですけど、なぜ、同時にできないのかって思って新聞を見たら、当初の日程だと、4月12日は巨人が山口県で試合をすることになっていることに気づきました。巨人は多分これが嫌なんだろう、だから12日が嫌なんだろうと勝手に考えたのですが、どうなんでしょう。
 別に野球をするなとは思いませんし、自分は29日の開幕だっていいと思っています。選手会はリーグの決め事に従ってほしいと思います。ただ、電力不足で「大規模停電を起こさないためにも節電に協力してください」っていうから、デパートやスーパーは営業時間を短くして、ネオンサインを消して、鉄道も散々文句を言われながら列車の本数を減らしたりしているのに、なぜ、プロ野球だけ、セ・リーグだけが、という思いは当然あると思います。
 西日本ではナイトゲームだってできるわけだし、そこでやればいいと思います。
 巨人のトップは当初「東京は停電していないんだ、やって国民に活力を」云々とかいっていましたが、23区が計画停電に組み込まれていてもこういう発言ができたんでしょうかね。疑問です。
 パ・リーグやサッカー界がすばやく日程のやりくりに取り組んでいる時に、交流戦がどうのこうのとまで言い出すに及んでは、そういうことまで言うんだったら、もう交流戦なんてしなくていいよ、という声をあげたくなります。そんなに横車を通そうとするところに配慮までしてしなきゃいけないんでしょうか。
 コミッショナーは指導力を発揮すべきです。新聞のコラムに「コミッショナーの仕事は、今期から使用される統一球に自分の名前を入れることだけではないはずだ」とありました。SMAPが仕事をするんだといっていた、というなら、コミッショナーも仕事をしましょう。そのためにいるコミッショナーなのではないでしょうか。
 2004年の球界再編からだいぶ経ちましたが、なぜいまだに一つになれないんでしょう?


(追記)
セ・リーグも24日の理事会で4/12開幕、東日本でのナイター自粛、4月中はデーゲームも東京ドームは使わないことで合意した模様です。