「アイドルストリート・カーニバル」に行ってきました。の話

 なんか最近、書くのに時間がかかるようになってしまいました。困ったものです。

 さて、今年の現場初めなんですが、今年は1月17日に中野サンプラザで行われた「アイドルストリート・カーニバル」に行ってきました。
 本来ならばハロコンでもよかったのですが、残念ながら自分のスケジュールが開いた時にはすでにチケットがなくなっておりまして。そんな時にそう言えば、幸愛ちゃん幸愛ちゃん言っておきながら、スパガの現場行ってないっていうのもどうなんだろう、と思ってしまったのです。それで当日券を買って行くことにしたのですが、結論としては「お祭り」みたいな演目をうたってている割には、告知事項の影響、それもポジティブに考えるにはちょっと難しい告知だったがゆえに、残念な余韻を持ってしまいました。
 アイストとしては新年のお祭りのようなライブにしたい、という考え方はいろんなところに表れていて、物販のわきに鳥居を設置してアイスト神社のようなものを作ったり、メンバーの書き初めを展示したり、スト生におみくじを売らせたり*1、グッズの一つに専用はがきを用意して、箱に入れておくと終演後にメンバーに届く年賀状のようなものを作ったり、舞台上のスクリーンのわきに門松を置いたり。メンバーが巫女の衣装を着て歌ったり。そこは「アイストの新年会」のような取り組みを感じました。
 でも、やっぱり想像してしまうのは、「運営が目指しているのはアイストのメンバーでハロコンがやりたいんだな」ってことでした。ひな壇を作ってそこに座ってメンバーが歌っているのを見ていたりする、メンバーシャッフルで歌ったりとか、そういうシーンは自分の中ではハロコンの記憶とそう大して変わるものではないわけで。そうするとその記憶とどうしても比較してしまうんですね。だから、比較しないようにってことを意識しながら見ていることになりました。といっても、今やハロプロは「アイドルが憧れるアイドル」という存在になっているから、それを目指すことが決して悪いことではないし、そういうことをあってもいいのではないかと思います。

 当日券が1階の最後尾近辺だったので、2階にどれだけ入ったのかはわかりません(関係者席として使ったのかもしれません)が、それなりに入ったってことでいいと思います。で、客層が結構若いというか、女子もそれなりにいましたし、そこら辺はインディーズとか地下とは違う、48、ハロプロ、スタダといったところに続くグループのメジャー感とでもいうべき客席だったように思います。 
 実際スパガはともかく、チキパ、GEM、わーすたといったところの現場は初めてだけに、さてどうなるだろうって思っているうちに客席の照明が落ちて、オープニング映像が流れて開演となりました。ですが、そこでメンバーが紹介されても歓声があがらなくて「えっ!」って思ってしまいました。確かに最近は個別のユニットだけのファンというのが増えて来ていて、グループ全体を箱で推す人って減っているということは感じていたのですが、それでもどこのグループもそういう声が上がらないのは驚きました。
 とはいえ、GEMなんかは初めて見たのですが、いい曲がそろっているように思いました。ベートーヴェンの「歓喜の歌」をフューチャーした「Ster Shine Stoy」の印象のせいかもしれないけど、スト生が歌った「Speed Up」も、イントロがバッハの「無伴奏チェロ組曲」のように聞こえて。調べてみるとこれもGEMの曲だったようで、そういうフレーズを盛り込むのが好きなのかなーと。そのGEMの新曲が「Fine!-Fly for the Future-」という曲で、でも聞いているとK-POPみたいな感じで、色々なことをやろうとしているのかもしれませんね。わーすたも初めて見たんですけど、コミカルなかわいさが見えました。盛り上がってきている感じもしましたし、坂元葉月ちゃんとかは特に印象に残りました。
 逆に小さく見えてしまったのがチキパで、どうも演出としての枠が決まっている感じで、なんか苦しんでいるというか。チキパってもっと暴れているみたいなイメージがあったのですが、この日見た限りでは、ルーズというかムラっ気というか、どこか決まってない感じでした。今のチキパは「スパガに続くグループ」という状況に頭を押さえつけられている印象がするし、それを持っている人は自分だけじゃないようですね(「スマイレージはいつもこうだ」に近いのかもしれない)。
 そしてスパガですけど、幸愛ちゃんを中心に見ていました。メンバーシャッフルで歌ったSPEEDの「STEADY」などは、堂々たる歌いっぷりで、本当にキラキラしていた。「ギラギラRevolution」などの歌もよかったですね。ほかのメンバーも、例えば「首から下だけ千年にひとりなんです」などと言い放つ浅川梨奈の空回り感も結構面白いと思いました。しかしながら、この日一番場内が盛り上がったように感じたのが「MAX!乙女心」っていうのは、最近の曲では他グループのファンも巻き込めないのか、それともファンの気質が自分の推しグループだけ応援するような気質なのか。そこはすごく気になりました。
 最終盤には「リロード」と名付けられたグループ改革の構想が発表されました。それが「チキパの山本真凛鈴木真梨耶、GEMから武田舞彩がアメリカに留学する」ということと、「6月25日の次回アイストカーニバルでスパガ・チキパ・GEMの3グループは新体制に移行する」ということでした。会場では留学の期間は告知されていなかったのと、その後に新体制移行の告知がなされたので自分は6月までの短期留学だと勝手に勘違いしていました。実際のところは昼の部と夜の部の間に会見があったようで、期間は2年の予定とのこと。「これは卒業ではない」「これは進化のためのものである」ということは何度も強調していましたけど、メインヴォーカルとか中心メンバーが長期離脱するっていうのは前代未聞のことです。スパガにおいては「第3章」という言い方で新体制移行ということが告知されていましたが、「第2章」の開幕の時に何が起きたか。卒業とか、新メンバーが入るのではという観測は容易です。が、ツイッターではもっと深刻に考えている人もいて、3グループをバラバラにして組み直す、かつてAKBが行った「組閣」を行うのでは、とかの観測が流れていました。留学の構想は会社としての戦略の一環なのでしょうし、本人が手を挙げたという形で紹介されていましたけど、国内では2年間耐えるってことなのかな?会社的には持たせられるでしょうけど、ファンがそれについていくことができるのかは別の問題だと思います。
 結局のところ、最終的にこういった形で根幹からの改造を発表しなくてもよかったのではないかという気もします。「新体制になります」。それがどうなるかわからないまま、春のツアーだワンマンだって言われても、応援する側はモヤモヤしたまま応援することになってしまうわけで。だからアイストが苦境というのなら、メンバーというよりは大人の問題じゃないかと思います。
 パフォーマンスがそんなに悪かったわけじゃないし、曲を知っていたらもっと楽しめたのかもしれない。だから、嘘でもいいから明るく終わらせて欲しかった。それが正直なところです。

ではまた。

*1:写真がそのおみくじ。GEMの森岡悠のもの