クローズアップ現代で"聖地巡礼"特集、の話。

 「聖地巡礼特集」が放送されるというのを聞いて録画して見ました。
 主に採りあげられたのが「たまゆら」、そして「花咲くいろは」などのピーエーワークスの作品、そして「輪廻のラグランジェ」。そこら辺はNHKらしく、巡礼するファンを特異現象のように強調するのではなく報じてくれたのはよかったと思っています。
 ただ、地方のアニメ会社がコスト削減のために会社の近くの町並みを背景に取り込んだらファンが訪問するようになった、みたいな報じ方は違うんじゃあないかなぁとも思いました。登場してきた「true teras」の場合はコスト削減のためにピーエーワークスの本拠地・城端が舞台になったのではなくて、当初は別の街を考えていたら監督が「ここでやりましょう」と言ったから。というのを作品のガイドブックで読んでいますし、時間とかコストの節約というならもっと背景を簡略化するように思うので、そのところには違和感を感じました。
 後半はファンの訪問を見込んで作品の初期から関わろうとする鴨川市と「輪廻のラグランジェ」の取り組みが紹介されたのですが、鴨川市側はそれこそ「らき☆すた」の鷲宮みたいな効果がほしいのかもしれません。でも、作品の中で鴨川をガンガン推しすぎちゃったところがあると自分は思います。自分はまだ鷲宮も鴨川も訪問したことはないのですが、菜の花畑の中にメインキャラクターの等身大看板が唐突に立っていたりするのを見ると、そこまでしなくてもいいのにって思ったりします。アピールする一生懸命な気持ちはわかるのですが、押しが強すぎて引かれちゃったのでは、と感じます。
 自分が城端を訪問するきっかけになったのは、「true tears」のイベントが城端で行われるからだったのですが、自分が訪問した時の城端はこれといったものは何もありませんでした。駅にファン向けの交流ノートが置かれ、観光案内所に監督や声優さんのサインが入ったポスターが掲示されたりとか、それだけでした。あとは地元の祭りのときにパネル展をやったりとか、グッズを売ったりとかしたくらい。
 わざわざ来てくれるのなら、という受け入れてくれる気持ち、それだけでいいと自分は思うのです。

 その作品が好きだから、そこに行って見たい。要は作品が先だと自分は考えます。
 これからも新しい作品は次々と放送されて、そのたびに舞台は増える。そうすると放送中とかに一時的に訪問者が増えても、ファンが次の作品に移ってしまうと元に戻ってしまう。それではいけないということで、「花咲くいろは」の「ぼんぼり祭り」も神事ということを強調することで継続性を持たせるように工夫したのだということです。だから、長く盛り上がるようなことを考えてくれたらいいんじゃないかなって思います。

 あ、単純に人を呼ぶのなら鴨川でイベントやってくれたらいいんじゃないですか? 声優さんもみんな鴨川に来てもらって。そこで気に入ったらリピーターになるかもしれないんだし。

 自分にとっての城端はそういう場所です。
 ではまた。